まちをつくるひとが紹介するまちをつくるひと

文・写真:横野朋恵(新潟医療センター 助産師 新潟大学大学院 学生)、ほか

■自己紹介
 はじめまして。新潟市在住の助産師、横野朋恵と申します。一卵性双子男児の母です。
 新潟県は全国で最も多胎の出生率が多い県なのですが、サポートはほとんどなく、私は、助産師でも手に負えない多胎育てに危機感を覚えました。地域にサポートしたいと考えてくれる人がいても、当事者にはその声は届いておらず、どちらも助け合うことができず辛いままにいるという現状を知り、まちづくりを考えるようになりました。
 病院や医療者側は一歩外に出た地域についてのことは詳しくなく、行政は制約がある分、民間と自由に情報交換ができるわけでもありません。しかし、当事者と地域の力を上手につなげていくことができれば、もっとまちが笑顔になれるのではないかと考え、日々の活動を行っています。
 現在は、母性看護専門看護師コースの学生ですが、母性看護専門看護師取得後は、病院・地域・行政・当事者をつなぐコーディネーターとしての役割を果たし、少しでもまちの人々の笑顔が増えるよう活動していきたいと考えています。

ツインズえだまめ ファミリーフォトイベントにて
両手が塞がり、親子写真はほぼ撮れないので貴重です。
(2019年10月 FUN COMPANY 小林稔さん撮影)

■紹介者との関わり
 小島さんとは、ともに学び助産師を取得した同級生です。それぞれ異なる場所で働き、活動してきましたが、価値観が近く、学習会などの場で遭遇し、最近何してる?と語ると、お互いに地域の問題を気にかけ、自分たちにできることを少しずつ重ねている関係です。小島さんと話すと、やっぱり、助産師として地域のためにやれることをやっていこうとできる範囲で自分も笑顔になりながら継続していきたいと思えます。

■まちづくり履歴
 新潟市多胎児育児支援サークルツインズえだまめに当事者として入会、幹事としてイベント企画や会の運営に携わり、多くの多胎家族の声を聞いてきました。サークル活動では普段できない、やりたいことを当事者目線で叶える活動をしてきました。

0~5歳の双子と家族たちがめいっぱい絵具と戯れた「ダイナミック絵の具遊び」作品!
(2019年8月 ツインズえだまめ@岩室地域児童館)
双子から双子へお譲りフリマを開催☆
(2019年6月ツインズえだまめ@新潟市天寿園)

 コロナ禍である現在は信頼できる多胎児情報の発信を新潟から全国へ向けて行うべく、準備しています。
 2019年には大学院の学生として市の多胎支援事業であるスイートポテトの会の講師をさせていただき、新潟の子育て支援者・多胎児支援者とのつながりを少しずつ拡げているところです。

 2018年より「~大学生の力を地域に活かす~にいがた難病パートナーシップ(NNP)」として難病支援センターがコーディネーターとなり、大学院生と患者会がつながり、患者会の欲しいところに大学生の手が届く地域支援活動も立ち上げています。

大学と患者会をつなぎ、にいがた難病パートナーシップ(NNP)の先駆けとなった経験をポスター発表しました。
山形でみんなと合流したのも今となってはよい思い出です(^-^)
(2019年8月 日本難病看護学会 山形県立保健医療大学にて)

■その他
 母子としてだけでなく、障害・福祉・子育てetcあらゆる分野を枠にはめずにつなげて、地域にある力を地域全体が笑顔になるためにつなげていく活動を今後もしていきたいと考えています。新たな発想・つながり、また一緒に活動してくださる方、絶賛募集中です☆

■次につなげたい人の紹介
 次に回すのは、青山ゆめのき学園で、多胎児支援のツインズトリプルカフェを開いたり、ピアサポーター制度をつくったり、市の委託を受けてスイートポテトの会を開催したりと多胎児支援も精力的に活動してくださっている羽賀万起子さんです。
 出会いは双子ママの先輩ですが、新潟で多胎児支援を一緒にしていく仲間だと、勝手に思っています。また、学童保育の先生をされていて、ゆめのき学園だけでなく、最近は五十嵐小学校区にイロトリドリという学校を始めたとのこと。いつもキラキラ笑顔で飛びまわり、どこにいっても新たな開拓をしながら夢を拡げていく素敵ママさんです!彼女の地域活動、ぜひ聞いてみたい!とバトンをつなぎます。